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徐々に浸透してきた「サーマルリサイクル」の課題についてご紹介します。 ■サーマルリサイクルの課題 サーマルリサイクルとは、廃棄物を焼却し発生する熱エネルギーを発電などに利用する事です。 これまで、可燃ごみのほとんどは生ゴミで水分を多く含んでいたため、燃焼温度が上がらず、ダイオキシンの発生が問題となっていました。 ゴム製品やプラスチック製品は燃焼するとき高い熱エネルギーを発生させます。また焼却炉も高熱に耐えうる仕様に変更されてきたため、これまで不燃ごみだったゴム製品やプラスチック製品を可燃ごみとし、ダイオキシン発生の抑制を図りました。このときに発生する熱エネルギーを、発電や燃料として回収しようとするのが、サーマルリサイクルです。 サーマルリサイクルをすることによって、ダイオキシンの発生を抑制し、また、埋立処分となる廃棄物の減量と、埋立処分場の延命が可能になりました。 しかし、新たなリサイクル方法が浸透する中で、新たな課題が浮上してします。 1.排ガスの安全性 ダイオキシンは、炭素・酸素・水素・塩素が熱せられるような工程で発生します。とくにゴミ焼却時に発生する事が多く、低温で焼却した場合に発生します。 プラスチックには塩素を含んでいるものが多く、塩素を低温で燃焼するとダイオキシンが発生します。これまで不燃ごみだったプラスチックを可燃ごみとすることで、ダイオキシン発生の危険がありました。 しかし、近年のゴミ焼却施設では、高度の排ガス処理装置を備え、また、高温での焼却処理を徹底しているため、ゴミは完全焼却されダイオキシンの発生を抑制しています。 また、現在塩素を使用していないプラスチック製品が製造されるようになり、更にダイオキシンの発生は抑制されています。 しかし、サーマルリサイクルを導入する地方自治体の増加に伴い、可燃ごみの増大と質の変化による排ガスの安全性についてが課題となっています。 2.「燃やしてリサイクル」という誤解 サーマルリサイクルは、あくまでマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルが適用できなくなったとき、次の手段としてのリサイクルです。サーマルリサイクルが浸透する中で、「燃やしてリサイクルできる」という安易な解釈から、いらなくなったもの(新たに可燃ごみの対象となったもの)をすぐに廃棄するという現状があるようです。 ■私たちができること リサイクルの大原則は、3R(リデュース・リユース・リサイクル)です。つまり、本来の目的は廃棄物の抑制です。いらなくなったものをすぐに廃棄するのではなく、友人などにあげたり、別の用途に使用するなどして再使用することが大切です。再使用するうち、使用に耐えられなくなったものは、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルし、その後それらのリサイクルが困難となったときに初めてサーマルリサイクルが適用されます。 「リサイクル」はゴミを減らす手段の一つです。ゴミを減らすには、ゴミを出さないようにする事が一番有効な方法であることを自覚する事が大切です。 |
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